イントロダクション

周防正行監督の最新作は
胸ときめくとびきりのエンターテインメント!

卓越した観察眼と徹底した取材、そして抜群のユーモアで驚きと笑いを生み出す名匠・周防正行監督。これまでもエンターテインメントから社会派まで数々の傑作を世に送り出してきました。その周防監督20年来の念願の企画が本作『舞妓はレディ』です。
舞妓不足に悩む花街を取材するところから始まったこの企画。それが周防監督のなかで、一人の少女が成長をとげる物語へとふくらんでゆき、ついに実現しました。誰もが心おどらせ、胸ときめかせずにはいられない、とびきりのエンターテインメント大作の誕生です!

ヒロインを演じるのは新人・上白石萌音

主主演女優の選考が本格的にスタートしたのは2012年4月。オーディションは、応募の殺到した膨大な数にのぼる書類の選考から始まりました。そこから歌、ダンス、演技の素養を兼ね備え、次世代を担いうる将来有望な少女たち140人にまで絞りこまれました。そのすべての少女たちに、歌、ダンス、演技のテスト、監督面接などを行い、第1次~第4次にまで渡って、半年以上をかけて選考しました。そして最終選考に残った上白石萌音(かみしらいしもね)を35mmフィルムによるテスト撮影を行いました。その結果を見た周防監督が「今すぐ本番が撮れる!」と快哉をあげ、ついに本作の主演女優が決定したのです。
主演の座を射止めた上白石萌音は鹿児島生まれの15歳。抜群の歌唱力とダイアモンドの原石のようなきらめきによって主演に大抜擢されました。

舞妓を目指す少女の成長物語

舞台は京都。歴史の古い小さな花街・下八軒は、舞妓がたった一人しかいないという、大きな悩みを抱えていた。八軒小路のお茶屋・万寿楽(ばんすらく)に は、女将の千春(富司純子)、芸妓の豆春(渡辺えり)と里春(草刈民代)、そして舞妓としては年のいった百春(田畑智子)がいた。ある節分の夜、そこに一 人の少女・春子(上白石萌音)がやってくる。春子はどうしても舞妓になりたいと懇願するが、どこの馬の骨ともわからない少女を老舗のお茶屋が引き取るはず もない。しかし、そこに居合わせた言語学者の「センセ」こと京野(長谷川博己)は、鹿児島弁と津軽弁がミックスされた春子に興味を持ち、老舗呉服屋の社長・北野(岸部一徳)に、「春子を一人前の舞妓にしたら、自分に褒美をくれ」とけしかける。晴れて万寿楽の仕込み(見習い)になった春子だが、厳しい花街 のしきたり、唄や舞踊の稽古、そして何より慣れない言葉遣いに戸惑い、何もかもがうまくいかない。センセの弟子・秋平 (濱田岳)からも「君には舞妓は似合わない」と言われてしまう。果たして、春子の夢は叶うのか…。
少女の成長を、歌あり踊りあり、笑いと涙たっぷりで描ききる、誰もが楽しめ、誰もが少女を応援したくなる、エンタ―テインメント大作です。